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佐賀北高へ寄付続々 甲子園優勝 「感動した」2000件超す
8月28日16時12分配信 産経新聞
喜びを形にして伝えたい−。夏の甲子園で初優勝した佐賀県立佐賀北高校に、2000件を超える祝儀や寄付が集まっている。金銭以外の品物も続々。少ない予算の公立高校が練習を積み重ねて勝ち取った日本一をたたえる動きが続いている。
「公立の進学校でもここまでやれる、と学ばせてもらいました」。こう話すのは、祝儀を置いていった同県伊万里市の中学校教頭、井手和憲さん(48)。自身も公立高を出たという。
野球部の活動費は学校から支給される年間50万〜60万円と後援会のカンパなど。信号機を再利用したボールカウント機や、コンクリートの側溝を逆さまに並べた質素なベンチが話題になり、中には「感動しました」と、百円玉数枚を持ってきた小学生もいた。
口座への振り込み以外に、直接学校を訪れる人は1日約80人。近所のスーパーから飲み物が届けられたり、山口県のスポーツ用品店から硬球が贈られたりで、一時は事務室前に段ボール数十箱が積まれた。全体の集計はこれからという。
「学校と直接関係がない方にまで多くの寄付をいただき、大変ありがたい」と山崎俊介校長。だが、これでも財政事情は苦しい。
甲子園応援ツアーの交通費は1回1人当たり約1万2000円だが、生徒の自己負担を3000円に抑えたため、1試合数百万円が学校側の負担になる。ナインが戦ったのは7試合で、山崎校長は「請求書におびえています」と話している。